職務経歴書の本質【イキナリ完成は無い!】

職務経歴書は即席では完成しない

転職活動を円滑に進めるための仕組み作り

転職を決めた段階で、行きたい会社が既に決まっており、その会社に応募して内定、就業と決まるならば、応募書類を仕上げ、送付するだけで済むでしょう。

ところが、残念ながら多くの場合は、競争率が高く、一発で内定をもらうという僥倖ぎょうこう※に恵まれることは少ないでしょう。(※ 僥倖・・・思いがけない幸い)

大抵たいていは何度か書類選考に落ち、面接で落ち、辛酸しんさんめながら、紆余曲折うよきょくせつて、晴れて転職先が決まるものです。

ですから、ある程度仕組み立ててシステマティックに転職活動にのぞむことが、無駄を少なくすることであり、賢明なことです。

応募書類の準備

まずは応募書類を作成しないことには始まりません。履歴書と職務経歴書を用意します。

履歴書については新卒採用リクルートの段階で既に作成していると思うので、詳細は割愛かつあいします。文字通り、これまでの履歴を記します。かつては手書きが基本でしたが、現在では募集要項に、「手書きの履歴書を提出のこと」とでも記載されていない限りは印刷で良いでしょう。

続いて職務経歴書です。中途採用という文字通り中途、つまりキャリアの途中、途上にいるわけで、これまで就業してきたことを意味します。従って、新卒採用者と異なり、何らかの上積みが存在します。この上積みを résuméレジュメ 即ち、職務経歴書で披露ひろうします。 ¶ レジュメの書き方マニュアル

※[JACリクルートメント提供]大手転職エージェントの提供です。同ページから登録もできるので、レジュメの書き方マニュアルを参考にするだけでなく、登録も同時に済ませておきましょう。直ぐに登録が必要になります。(無料)

職務経歴書は応募先によって異なる内容

職務経歴書はイキナリは完成させない!!
応募する職種

応募する職務によって、これまでの業務経験における上積みを意味する部分は異なってきますし、その意味合いも異なってきます。

これまで携わってきた業務の完全に延長線上の仕事であれば、携わった業務の詳細を説明することで足りるかもしれません。

ところが、現場ラインの経験から管理に応募したいならば、強調点は変わるでしょう。何らかの裏付けとなるものを示したいところです。現場の仕事の中で、管理も担えると感じさせるものを表現していく必要性が生じてきます。

もちろん、転職市場の状況にもよりますが、全くの現場仕事の経験だけで管理へ応募するのは厳しいかもしれません。現場仕事の中で管理業務を行うことができるだろうと想像させる、できれば推定させる何か、萌芽ほうがとでもいいましょうか、期待させる経験・スキルをを見い出し、見せたいところです。

プログラマー(PG)の経験からシステムエンジニア(SE)に応募する場合も、同様のことが言えるでしょう。

いずれにしても、全く同じ職種で応募する場合とは、強調点が変ってくるということです。同じ職種でも役割が変われば同様に強調点は変わります。

応募先の求人像

また応募先の要望する人材像によっても変わってきます。求人企業の環境や業務内容によって求められるものが異なるからです。

例えば、管理職では、単に管理することが求められているのと、企画や業務改革が求められているのかによっても変わってくるでしょう。

これらを踏まえると1つの職務経歴書を多数の応募先に使用することが難しいことは理解できると思います。

裏を返せば、応募先企業の要望に沿った応募書類を作成することが可能だと云うことです。他の応募者と書類上で差を付ける機会チャンスであるとも言えます。ちなみに応募先企業の求める人物像がある程度明確になることも、転職エージェント経由で応募する大きなメリットの一つです。

更に言えば、転職エージェントを利用しなければ、転職エージェント経由で、求人企業が求める人材にピッタリ合わせて作成された職務経歴書を持ったライバルには到底とうてい太刀打ちできないということです。

ミスマッチを意に介さない求人企業は避けよ

時として、転職エージェント経由だと、求人企業にとっては紹介料がかかるので、転職エージェントを利用しない方が有利などと言われることがありますが、それは大間違いです。

企業にとって、最大のリスクは相応しくないミスマッチした人材を採用してしまうことです。入社してきた人材には、それなりにお金もかかりますから、どうしても慎重にならざるを得ません。。

相応しくないミスマッチした人材を採用してしまうリスクを重く見ないような企業は、人事政策に大きな問題があると考えられるので避けた方が良いでしょう。極端に言えば、入社してきても直ぐに辞めてしまう人がほとんどなので、採用にお金も労力も掛けられない企業だということです。

職務経歴書の叩き台を作成

実質一元じっしついちげん形式多元けいしきたげん

職務経歴書は、実質一元じっしついちげん形式多元けいしきたげん※です。つまり存在しているあなたの職務経歴は実質的に一つのものですが、応募先、書類の提出先に応じて形式は変えていくということです。

※ 実質一元・形式多元は、会計学で使われる言葉で、正規の簿記に拠る帳簿は、1つだけれども、開示対象によって、表現を変えるということです。
取捨選択の前に洗いざらい拾い出す

取捨選択できるように、経験してきたことやスキルや強みなど、先ずは「これでもか!」というくらいに書き出していきましょう。

応募で提出書類を作成する際に、削除することは簡単ですから、拾い落としの無いように、思いつく限り書き出し、折に触れて追加していくのが理想的です。

先ずは、時系列や業務の系統などに囚われず、初めは思い出した順で結構ですから、兎に角、書き連ねます。ある程度書けたら、随時纏めながら書いて行っても良いでしょう。

職務経歴書の叩き台

それが済んだら、時系列、業務の系統などで整理し、分かりやすく纏めます。枚数ボリュームは気にせずに職務経歴書レジュメ体裁ていさいに仕上げます。

それがここでいう職務経歴書のたたき台です。

一生モノの財産「職務経歴のデータベース」

これは一生モノです。仮に今回の転職が決まり就業した後、再度転職することになったとしましょう。その場合にも、新たに就業した部分を追記し、これまでの全ての職務経歴を包含した職務経歴書レジュメを更新します。

随時更新し、活用していくことになりますから、大切に保管すること大切です。これはあなたの職務経歴のデータベースでもあります。 ¶ レジュメ作成技術は一生モノ|早期に転職が成功する効率的な活動方法(外部リンク)

応募先が決まり晴れて職務経歴書は完成!

この枚数ボリュームを気にせず、網羅的に作り上げた職務経歴書の叩き台を、応募先に合わせて、取捨選択してスリム化し、同時に文言を磨いていくのです。

文言を磨くとは、紙面に合わせて、文字数などを勘案し、使う言葉を選択し書き換え、洗練して行くことです。

枚数を気にせずありりったけの職務経歴を書き連ねた叩き台が「実質一元」に当たります。そして応募先に合わせてカスタマイズして作成した書類が「形式多元」の一つに当たります。

転職活動仕組み化の一つ

この「職務経歴書の叩き台作成しておき、応募用に職務経歴書を仕上げる」という一つの流れは冒頭で触れた転職活動の仕組み化の一環です。

こうしておけば、2社目、3社目の応募が格段に楽になります。応募書類作成が、叩き台から不要部分を削除し、強調したい部分を強調し、文言を見直すなど校正を行えば、完成は容易だからです。